他者リーディングが苦手なのは「相手よりも自分を見ている」のかも

 

自分以外の人をタロットで占うと、リーディングが難しくなるし苦手だという人がいます。

だけどカードに出ていることを「そのまま読む」だけなので、本当は自分でも他者でも同じなんですよね。

 

ではなぜ他者となるととたんに苦手に感じてしまうのかというと

・当てなきゃ
・いいアドバイスをしなきゃ
・相手を納得させなきゃ
・スッキリしてもらわなきゃ

など、人を占うということへのイメージがあって「そのまま読む」ができなくなってしまうからだと思います。

 

私もタロット勉強中には相手に

「スッキリしました」
「当たってる。すごい」

と言われることをどこかで求めていたし、そうでなければいけないとさえ思っていたかもしれません。

そしてカードのメッセージを相手に合わせて読み変えてしまい、何度も師匠に叱られました。

 

当てたい
自分の言葉で相手を納得させたい
いいアドバイスをしてスッキリしたと言われたい

それは一体誰のための占いなのか?
その占いで気分がよくなるのは誰なのか?

そう。これって相手に気をつかっているようで実は自分のため。自分が気分良く安心できることを求めてしまっているのです。

 

他者リーディングで大事なのは、カードに出ていることをそのまま伝えること。

それが相手にとって必要なメッセージで知るべきことです。

 

今から思えば当たり前のことですが、私も当時わかってなかったし、ここに気づいていない人はすごく多いと思います。

とくにプロとしてお金をいただきながら、リピーターになってもらうために相手に合わせてカードを読んでいるのは、お客様のためではなく自分のエゴでしかありません。

 

タロットリーディングは、カードの絵を言語化するいわば翻訳作業

他者を見る場合は、読み手はカードと相手の間に立つ『通訳者』のようなものです。

通訳者は
この人はこう言ってほしいんだろうな
納得させなきゃ
と気を回して勝手に内容を変えて訳したりはしませんよね。

ただ、言語が違うと言葉のニュアンスが違うこともあるので、話の内容は変えず、かつ相手にわかるように言葉を選んで伝えるのが腕のいい通訳者です。
(映画の字幕でも翻訳者によって作品自体の評価がかなり変わるらしいですね)

 

タロットも同じだと私は思います。

相手に伝わるように言葉の選び方や説明の仕方は工夫しながらも、カードのメッセージ自体は変えてはいけないし

納得させることやいいアドバイスをすることに気をつかうよりもどんなカードが出てそれが何をあらわしているのかを相手がわかるように伝えることが大切なのです。

そこから納得するかしないかは本人しだいだし、スッキリしないメッセージだってある。

だけどそれを知る必要があるからカードに出ているんですよね。

 

たとえカードに出ていることと相手の話が違っても、カードをそのまま伝える

それがカードを読むものの役割だと受け入れられたら、苦手意識はなくなります。

そして、しっかりとカードのメッセージを伝えても納得されないとしたら、それこそが問題の本質があるポイントなのです!

どこに納得できないのかを、しっかり聞いていきましょう!!