自分の人生に前向きになるためには、夫婦関係に向き合うという選択もありますが、また別に離婚と言う選択もあります。
そんな前向きな離婚について、タロット事例も交えながら書いていきたいと思います。
現在、タロット講座初級を終え、リーディング講座の受講生であるTさんは先日離婚を決意されました。
決意したのは先日の事なのですが、実はご自身の離婚についてはこれまでグループ講座でも何度も占っていたんです。
だけど「離婚したい」と言葉では何度も言いながら、実際には本気で別れようとしているようには見えませんでした。
なので何度も
「離婚だけが解決法じゃない」「もう一度向き合ってみるという選択肢もある」
と言うこともお伝えしてきました。
これは鑑定でもよく目にするのですが、本気で本人は離婚を望んでいるようでも、心の奥底では違うことがあるんですね。
もちろん本人は気づいていないところで。
Tさんも離婚したいと言いながら「子供がいるから」「お金の問題があるから」と言って、実際に行動するつもりはないようでした。
さてTさんが離婚したいという理由ですが、一番はご主人のモラハラです。
気にいらないことがあれば口をきいてもらえないのは当たり前で、一度無視されると数ヶ月は続く・・。
そしてここ数年はまともに口をきいてくれない状態なんだそうです。
口をきいてくれないけれど、なぜ無視されるのかわからない。
「私が何かしたんなら言って」と言っても
「自分で考えろ」と。
何かあると常に「お前が悪い」と言われ、無視され、結婚してからずっとご主人のご機嫌を気にして、自分は悪くないことや思い当たらないことでも「私が悪かった」と謝りながら、自分をおさえてなんとか夫婦関係をつないできたそうです。
そして現在はご主人は家には帰らなくなり、何かを取りにくる時に帰ってくるだけの状態。
だけど時々帰ってきては、傷つくことを言われる。
今ではご主人が来ると心臓がバクバクして息が苦しくなるなど・・
もう修復は無理なんです、とTさん。
(ここまではTさんから聞いた話しのほんの一部です。まだある)
私も周りの受講生さん達も話しを聞きながら
それは辛いよね。
完全にモラハラやね。
私も無理やわ。
と、離婚もやむなしと思っていました。
だけど「無理」「離婚したい」と言いながら「子どもが・・」「お金が・・」を理由に離婚に向かうでもなく、修復に向かうでもない状態。
でもお子さんはもう成人し、社会人として働いています。
そして現在、ご主人からは生活費はもらっていないそうで・・
どちらも今、離婚できない理由にはならないですよね。
おそらく、このころはTさんの中で「離婚したい」でも「離婚が正しい選択なのか」という葛藤と、「今のままで何とかやっていければ」という想いがあったんだと思います。
自分の選択が間違っていたら・・という怖さですよね。
そして人は変わりたいといいながら、実は変化を嫌います。
変わることが怖いんです。
それと、Tさんが離婚を躊躇(ちゅうちょ)するもう一つの理由が、ご主人の逆ギレ。
実はこれまでに何度か離婚をほのめかしてみたものの、その度にキレられ「子どもを置いて一人で出ていけ」と罵倒されてきたそうなんです。
男性から殴られるかもしれない、と感じるのは無力な女性にはものすごく怖いことですよね。
なかなか踏み切れないのも同じ女性としてわかります。
そんな中、Tさんが今月ご主人との関係で占って出たカードがこちら。
ウェイト版「月」
月は「わからない」ことに対する怖れや不安をあらわします。
月が出ているということは、当然場面は夜ですよね。
夜だから暗くて周りが見えなくて怖いんです。
そして恐怖心から不安を作り出します。
何かがあるから怖いのではなく、見えないから「何かがあるのではないか?」と不安になっているんです。
先が見えないことへの不安・・ですね。
ということは、Tさんは先がどうなるのか?が見えないから不安になっているけれど、実際に何かが起きているわけでもない。
つまり、この先どうなるだろう?という恐怖心から生まれた漠然とした不安、先が見えないことへの怖れが今の悩みの根本なんです。
未来は決まっていないし、先はわからない・・でも先がわからないから不安になるんですよね。
だけど月はまだ未来は「見えない、わからない」けれど、悪いことがあるとは言っていません。
さてここでTさんに出された課題が、次回までに
「離婚したらどうなるのか」「離婚しなかったらどうなるのか」具体的にヴィジョンを描くこと。
離婚するなら何が必要なのかを調べること。
見えないことが不安なら具体化してしまおう、ということですね。
そして、離婚するにあたっての手順も知っておく。
ネットを見たらいっぱい書いてますよね。
この課題の進展具合から、本当に離婚を望むのか、本当は別れたくないのか、見えてくるかもしれないし。
ここで、もっとも大切なのはTさんが本当はどうしたいのか?ということです。
というのも、意識には自覚のある「顕在意識」と自覚のない「潜在意識」があるのですが、潜在意識と顕在意識の向かう方向は必ず一致するとは限りません。
顕在意識ではAがしたいと思っていても、潜在意識がAはしたくないと思っていることもよくあるんです。
そして人は潜在意識に沿って選択し行動しています。
例えば、恋人が欲しいから誰か紹介して〜と言いながら、いざ紹介してくれるとなると
「やっぱりやめておく」
と言う場合などはそうですね。
恋人が欲しいという顕在意識の望みと、実は欲しくないという潜在意識の望みが一致していなくて、潜在意識を優先させているんです。
ということは、Tさんも離婚を望みながら、潜在意識では離婚したくないのかもしれません。
私は鑑定でも講座でも、いつも答えは自分自身が決めるものだと思っています。
そして自分で決めた答えが正解なんです。
だけど、それには「納得」して決めることが大切で、そして納得して決めるためには「覚悟」が必要です。
Tさんが離婚を決めたとしたら、それはTさんにとって正解です。
だけど、そこに覚悟がなければ今後つまづいた時に「やっぱり離婚するんじゃなかった」と後悔することになるでしょう。
だからこそ、の課題です。
ここで出された課題が正しいのか、理にかなっているのかはわかりませんが、本気で離婚したいのならやるはずですよね。行動するはず!!
そして、翌月のTさんはどうだったのか・・。
「宿題に取り組んでみましたが、実はだんなが仕事の異動で遠くなったので、家に帰ってくることも今よりほとんど無くなるし、ちょっと今のままでもいいかな~と思うんです」
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覚悟はないですね( ̄_ ̄ i)
続きます。