タロットカードの意味に正解はあるのか。恋愛できますか?で「節制」

 

タロットカードの歴史をずっとさかのぼっていくと、タロットはそもそも占いの道具として作られたものではありません。

それが占いに使われるようになり、現在では占いのためにあるもののように思われていますが、元はゲームとして使われていたものだそうです。

今でいうトランプのようなものですね。

 

人気のウェイト版も、占いのために作られたものではありません。

これは作者のアーサー・エドワード・ウェイトの思想を込めて作られたカードです。

そもそも占いのために作られたものではないけれど、いつのまにか占いの道具として広まり定着していったということですね。

ということはですよ~

そもそも占いのために作られていないので、占い上でのカードの意味に正解はないとも言えます。

 

仕事ではこういう意味、恋愛ではこういう意味、と決まっているように言われたりしますが、実は決まっていないということです。

何かを学ぶ時には正解があったほうがわかりやすいし、合っているという実感があるほうが達成感を感じますよね。

だからタロットにもつい正しい意味を求めてしまいがち。

ですが、正解を求めることがかえってタロットのリーディングを難しくすることもあるんです。

私は恋愛できますか?という質問で「節制」

タロットの大アルカナに節制というカードがあります。

このカードを苦手だという声はよく耳にします。私もそうだった(=_=)

タロット本などに書かれている節制の意味は
バランスを取る、調整、中庸、順応
みたいな感じですね。ほどほどにする、とかもあったな~。

 

では、よくある質問「私は恋愛できますか?」でカードを引いて節制が出た場合で考察してみましょう。

これを意味であてはめようとするとちょっと難しくないですか?

「恋愛できるか?」という質問に、バランス?調整?ほどほど?
あまりガンガン行かず、適度にアプローチすればいいってこと?
みたいな。

節制のカードは意味でとらえると曖昧なものが多いのでわかりにくいんです。
だから苦手とされがち

 

そこで恋愛で節制が出たらこういう意味、仕事で出たら・・、人間関係なら・・など

決まった意味を求めるようになってしまうんですよね。

節制は新しい形を探っていく世界

 

節制は、天使が何かと何かを混ぜ合わせている絵が描かれていますよね。

 

バランスとか調整とかの意味の前に、「何かを混ぜていく」ことが必要だということです。

そしてなぜ混ぜ合わせているのかというと、これまでのやり方ではもう通用しないから。

だからこれまでのやり方に違うものを取り入れていくという、混ぜ合わせをしているカードです。

 

これを質問に合わせてみると、

恋愛がしたいのなら、今のままの自分やこれまでのやり方ではうまくいかないと言えますよね。

たとえ彼ができても、どうしてもうまくいかないとかいつも同じパターンを繰り返すとか。

だからこそ、恋愛に向けてこれまでとは違う要素を取り入れたり、自分の考え方を変えたり、なんらかの混ぜ合わせをするときでっせ!!

ということです。

 

たとえば、これまでの恋愛で「絶対に年上じゃなきゃダメ」とか「高学歴であるべき」というこだわりがあったとしたら

そのこだわりはもう役に立たないから、ちょっと違うタイプの人も視野に入れなきゃ恋愛できませんよ

みたいな感じですね。

意味ではなく、カードそのものを見る

 

恋愛できますか?という質問で「節制」が出たら、不要なこだわりを手放して、新たな恋愛の形を作っていくこと。

ということは、ここで大事なのは

恋愛というものに対する考え方とか理想像とかを変えていく

という視点に立つことです。

 

恋愛できますか?という質問には、できるかできないかを知りたいという思いがありますが

カードが伝えていることは、できる・できないよりも

恋愛のこだわりについて見つめ直して、
そのこだわりって本当に必要なのかを考えて、
新たな形を模索していく

ということですね。

 

以前、受講生が結婚について占って節制が出た時に

「私の相手へのこだわりは田舎から出てきた次男」と即答。

そのこだわりは本当に必要?と聞くと

「そこにこだわってバツ1になりました~」とこれまた即答で、みんなで爆笑したことがありました。

 

じゃあこれから、そのこだわりを捨てて新しい結婚観をつくっていく時ですねと話すと

「そこにこだわらなかったら、すごい視野が広がりますね」と言ってましたが、節制ってまさにそういう世界です。

ねこちゃん

ところでなんで田舎から出てきた次男?
親と同居しなくて済むかららしい

キョウコ

カードの意味に正解はない

 

タロットには絵があります。

そして、ウェイト版の絵には作者のウェイトさんの思想がギッシリ込められています。

ということは絵を見て占うことが大切です。

 

このカードが出たらこう読む、という正解はありません。

ピッタリはまる意味が見つからないから読めないのではなく、正しい意味に気を取られるからわからなくなってしまうんです。

どんな絵が描かれているのか?よりも、この質問でこのカードだとどういう意味になるのか?という頭の中で考える占いになってしまうんですね。

 

だけど、そもそもカードの意味に正解はない・・

正解のない意味を探すことよりもそこに何が描かれているのかに目を向ける。

頭の中で暗記した意味を探す占い方をやめてみれば、占い方への視点は変わりますよ!

 

<関連記事>

タロットカード解説(節制)