タロットの死神と運命の車輪。似ているようで全然違うカード

 

タロットには世界観は全然違うんだけど、間違えられがちなカードがあります。

時々、生徒さんからも違いについて質問があるのですが、それはキーワードでカードをとらえようとしているからなんです。

今回はそんなカードについて書いていきますね。

似ているようで全然違う、全然違うようで似ているカード

ねこちゃん

似てるようで全然違うけど似てるの?
世界観は全然違うんだけど、キーワードでとらえると似てるっていったほうがいいかな

キョウコ

ねこちゃん

わかるようなわからんような・・で、具体的にどのカード?
いくつかあるんだけど、まずは「運命の車輪」と「死神」

キョウコ


運命の車輪(ウェイト版)


死神(ウェイト版)

 

これ禅タロットだともっとややこしい


変化(ウェイト版では運命の車輪)


変容(ウェイト版では死神)

カードの名称がウェイト版では「運命の車輪」と「死神」やけど禅タロットだと変化変容やねん

キョウコ

ねこちゃん

そりゃ間違うわ

ただどちらも比べると見た目は全然違いますよね。もちろん世界観も違います。

ざっくりいうと

運命の車輪/変化→世の中は常に回り続けていてどんどん変化し続けている
死神/変容→自分の何かが終っていく変わっていく

なのでキーワードだけでとらえると「変わる時期」「新たな展開」みたいになりがちで、そうなるとごっちゃになるようですね。

運命の車輪と死神の違いって?

この2枚の大きな違いは

周りが変わっていく(運命の車輪/変化)
自分が変わっていく(死神/変容)

つまり「環境」が変わるのと「自分自身」が変わるのとの違いということです。

 

例えば伝統工芸品の職人さんですごく腕のいい、その道ウン十年の名人の人がいたとしましょう。

だけど時代とともに年々需要がなくなって同業者がどんどん廃業していく中、自分もそろそろかなと考えているとしたら・・

本人は変わらず同じ作業をしていても、世の中の流れで周りが変化して需要が無くなっていったんですね。

自分は変わっていないけれど、環境が変わったことで状況が変わった

これは運命の車輪/変化の世界です。

運命の車輪は自分の努力でなんとかできる状況ではなく、頑張りが役に立たない、流れに乗っているしかない状況にあります。

人生には流れが悪い時もあれば良い時もありますよね。

その中で車輪の回転にまかせて順応しながら、流れがよくなる時を待てばいいカードです。

 

では、もしこの職人さんが年を取ったことでこれまでと同等の作品が作れなくなって、需要が減ってきたとしたら・・。

本人が変わったことで需要が無くなっていったんですね。

周りではなく自分自身が変わったことで状況が変わった

そうなると自分の考え方ややり方はもう通用しないことを受け入れることが大事になります。

これは死神/変容の世界です。

死神は自分の大切なもの、こだわっているものを手放していきます。

それはもう終わっていく時であり、変化を受け入れざるを得ない時なんです。

死神は「死」をもたらすイメージだけど、こだわりが死んでいく感じですね。

具体例ではこんな感じ。違いわかる?

キョウコ

ねこちゃん

そうか。周りが変わるのと自分が変わるのでは、対処法はあきらかに違うよね

キーワードは似ていても世界観から見れば全然違う

キーワードでカードを見て占おうとすると、運命の車輪と死神の違いは言葉のニュアンスが違うだけなので、あいまいになりがちです。

だけど世界観で見れば全然違う。

だからこそ似ているようで全然違うカードなんです。

キーワードのあいまいなニュアンスに惑わされないためにも、カードは世界観から学ぶ!ここが大事ですよ(^^)

 

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